西国徒歩巡礼法灯リレー実施報告

実施日   2016・05・21(土曜日)から05・24(火曜日)

参加者  総勢 33名

参加者の都道府県別 

福島県 1名 ・ 東京都 2名

静岡県 2名 ・ 愛知県 1名

滋賀県 1名 ・ 京都府 1名

大阪府 7名 ・ 兵庫県 7名

奈良県 2名 ・ 和歌山県7名

広島県 1名 ・ 愛媛県 1名

5月21日(土曜日) 快晴、暑い

前泊と地元を除く、大半の人がJR紀伊勝浦駅11時35分着のくろしお1号で到着。

青岸渡寺の高木副住職をはじめ、先着の皆様の温かい出迎えを受け旅が始まりました。

早速用意していただいた伴走車に荷物を預け補陀洛山寺へ。

長谷寺で採火し石山寺へ献燈した火種を、カイロから法灯に移し、中山寺からお預かりした御軸と共に秘仏の観音様に供え、道中安全、無事全員の満願を祈願。

体操で体をほぐし、渡海船の説明を聞き、渡海船で極楽浄土を目指された渡海上人の墓参り。

「さあ、いよいよ長い、永い3年に及ぶ第一歩を踏み出す」

少し歩き始めると額に汗が・・。尼将軍供養塔、市野々王子を経て大門坂へ。夫婦杉、関所跡、九十九王子最後の多冨気王子などを通り、テレビで有名な石段をゆっくりと上がる。

久々の徒歩巡礼、足に堪える初日の慣れない巡礼です。

しかし最後の頑張りで本堂に着くと、閉門直前というのに高木住職はじめ多くの職員の皆様の出迎えを受け、法灯を奉納し本日の無事を如意輪観音様に感謝の読経。

三重の塔越に見る美しい那智の滝を楽しむ。

宿舎では、明日に備えて栄養充填。同宿の外国からの皆様と談笑を楽しみ、滝の音を聞きながら就寝。

 カイロから法灯に点火
カイロから法灯に点火
昔の水垢離場から青岸渡寺を 目指して進む
昔の水垢離場から青岸渡寺を 目指して進む
御本尊にお預けした法灯と御軸
御本尊にお預けした法灯と御軸
補陀洛渡海船を見学
補陀洛渡海船を見学
尼将軍の供養塔へ向かう
尼将軍の供養塔へ向かう
暮れなずむ甍に滝が良く似合う
暮れなずむ甍に滝が良く似合う

5月22日(日曜日) 朝くもり後快晴、今日も暑い

4時に目覚め。5時からの青岸渡寺の勤行に参加。

早いメンバーは勤行前に、那智大社に参拝。

一度宿舎に戻り、身支度を整え、7時30分、青岸渡寺での式典に、出発勤行を経て再び法灯を預かり、いざ進発。

多くのマスコミのシャッター音に送られ隊列を保ち、法灯幟、法灯二基、青岸渡寺の幟、徒歩巡礼の幟を持ち那智高原へ。

夏のような汗が地面に滴る。早朝から厳しく、辛い道を登る。

しかしありがたい。伴走車から冷たい飲み物や茶菓子の差し入れ。

今回の4日間、伴走車でお世話になった生熊さん、田代さん。何度も何度も果物、野菜の差し入れをして下さった小西さん。地蔵茶屋で観音様の出開帳や差し入れの赤井様と本当に、本当にお世話になりました。ありがとうございました。

中辺路入口の石碑前で元気なうちに全員写真。

「さ~、いよいよ大雲取越え」、熊野灘が一望できる船見茶屋跡を通り、標高800~1000mの熊野の山塊を楽しみ??ます。

越前峠、胴切坂と険しい道を進み、熊野三山の神々が集まって談笑した「円座石(わろうだいし)」に到着。ここまで来れば大雲取制覇はあと一歩。小口を通り頑張って予定通り小和瀬の渡し場跡に到着。

宿舎のバスで40分。、川の中の温泉に入浴できる「川湯温泉」へ。疲れ切った足、身体、温泉の御湯は本当に癒されます。

内陣で出発の勤行
内陣で出発の勤行
法灯幟が松本先達に手交
法灯幟が松本先達に手交
マスコミの取材を受ける森理事長
マスコミの取材を受ける森理事長
法灯が髙木住職から森理事長(葛井寺住職)へ再び
法灯が髙木住職から森理事長(葛井寺住職)へ再び
一番手の持ち手のメンバー
一番手の持ち手のメンバー
那智高原へ。いよいよ始まりました
那智高原へ。いよいよ始まりました

またまだ元気です。いざ大雲取越えへ!
またまだ元気です。いざ大雲取越えへ!
昼なお暗い杉木立を行く
昼なお暗い杉木立を行く
待ち遠しい昼食は地蔵茶屋で。 赤井さんお接待ありがとう
待ち遠しい昼食は地蔵茶屋で。 赤井さんお接待ありがとう
苔むした地蔵尊に読経
苔むした地蔵尊に読経
要注意!!危険個所は随所に
要注意!!危険個所は随所に

円座石で神々にちなんで一息入れました
円座石で神々にちなんで一息入れました

5月23日(月曜日) 快晴、しかし暑い

熊野本宮大社すぐの宿舎から、「ありがたや」又、バスに揺られて小和瀬の渡し場跡まで戻されました。

体操を終えて、小雲取越えの始まりです。厳しい登りが続く桜峠を越えると、自然林の中を行く比較的平坦な尾根道となる。

「百閒ぐら」では山深い紀伊半島の果てしない峰々の眺望を楽しむ。

比高400m程の長い長い下りが続く。100分の予定が130分かかる。

“年々山は高くなり、谷は深くなる”のを実感。

加齢と共に登りより下りが難物。無理は禁物。まだまだ先は長い。

熊野川が前方に開け請川に到着。やや遅い昼食となる。

大斎原、熊野本宮大社にお参りし、今までとこれからの道中の安全を祈願。

心も新たに三軒茶屋へ。今回の巡礼ですれ違う人は、日本人3割、外国の方が7割でこの道でも多くの方とすれ違った。

海外からは、オーストラリア、ロシア、ハンガリー、スペインの方が多かったように思う。

最後のひと踏ん張り。太陽が傾き始め、少し涼しくなって山道を伏拝王子へ。法灯を捧げて読経。明日の為にも、発心門王子まで行来たかったし本日の行を終える。バスで宿舎へ

川を渡ると小雲取越えの 急峻 が桜峠まで続く
川を渡ると小雲取越えの 急峻 が桜峠まで続く
「臨・兵・闘・・」尾切地蔵尊で九字を切る亮英先生 
「臨・兵・闘・・」尾切地蔵尊で九字を切る亮英先生 
大斎原の大鳥居
大斎原の大鳥居
亮英先生の「わらじ」、今回は晴天に恵まれ長持ちするとか
亮英先生の「わらじ」、今回は晴天に恵まれ長持ちするとか
山中を行く法灯
山中を行く法灯
隊列を組み本宮大社へ
隊列を組み本宮大社へ

手水を使い衣体を整え心をこめて熊野本宮大社で読経
手水を使い衣体を整え心をこめて熊野本宮大社で読経
一日の無事に感謝し読経
一日の無事に感謝し読経
伏拝王子から本宮を臨む
伏拝王子から本宮を臨む

5月24日(火曜日) ありがたいかな今日も快晴

伏拝王子まで何時ものように戻される。

今日から、観音正寺岡村住職が合流された。

お陰さまで快晴続き、暑くなりそう。暑さに慣れない体に堪える。

1時間ほど歩くと発心門王子に到着。

熊野古道、中辺路の神域の入り口。何時来ても身が引き締まります。

読経を終え全体写真。

三越峠の登りは、法螺貝と掛け念仏に励まされ何とか登りきるもすぐ嫌な下りが待っている。時間ロスが気になるが安全第一。

湯川王子、蛇形地蔵を過ぎると、迂回路になる。三越峠に劣らぬ男坂の登り迂回路を登りきると当然細い急峻の下りである。

この段階で予定の近露までの行程は断念。

仲人峠の谷川で遅い昼食。谷川の涼風と「めはり弁当」がご馳走。

わらじ峠からのつづら折れの女坂を登りきるとと路線バスと合流する小広王子に到着。第1回巡礼の打ち止めです。15時25分

理事長の挨拶で締めくくる。

生熊さん田代さんの差し入れてくれたアイスが何とも旨かった。

体操を終え、9月ここでの再会を約し解散。バスは15時49分。

参加者のみなさん!円滑な運営にご協力くださいましてありがとうございました。初めて会った30余人、31歳から81歳まで年齢も体力も違う人達が一つになって歩き通せたことは大きな成果だと思います。

この調子で、3年間頑張りましょう。

これからもよろしくお願いします。

神域の入り口、発心門王子社で全員集合
神域の入り口、発心門王子社で全員集合
安全祈願のお詣り
安全祈願のお詣り
こんな道ばかりだとありがたいが・・
こんな道ばかりだとありがたいが・・
蛇形地蔵。後背に蛇の文様が 浮かびあがっている
蛇形地蔵。後背に蛇の文様が 浮かびあがっている
木の根道は結構大変です
木の根道は結構大変です
心も新たにさあ進発
心も新たにさあ進発
ここは湯川一族発祥の地とか
ここは湯川一族発祥の地とか
ひっそりと石畳みの坂道
ひっそりと石畳みの坂道
林道に出て思わず笑顔も
林道に出て思わず笑顔も